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更新日:2016年12月21日

 「損害保険トータルプランナー」座談会を開催                ~お客さまから選ばれる募集人を目指して~

一般社団法人 日本損害保険協会(会長:北沢 利文)では、2016年11月18日(金)に、当協会が認定する

募集人資格の最高峰である「損害保険トータルプランナー」として活躍する3名の女性を招き、座談会を

開催しました。

当日は、主に「認定取得の過程で修得したスキル・意識」、「女性ならではの視点を保険募集に活かすことが

できた事例」、「『損害保険トータルプランナー』として自身が目指す理想の募集人像」の3点をテーマに意見

交換を行いました。

 

当日の様子を座談会録にまとめましたので、ぜひご覧ください。

 

◆出席者 損害保険トータルプランナー(3名)

 株式会社 アドバンス
  代表取締役 岡部 朱美 氏

 有限会社 オートサプライ鈴木 
  鈴木 曜子 氏

 株式会社 大藪保険コンサルタント 
  プロデューサー 中島 紗代 氏

  (以下、敬称略)

◆進行役

 損保協会 募集・研修サービス部 企画業務グループ
  主任 加藤 あゆみ

 

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出席者(左から鈴木氏、岡部氏、中島氏)

 

 座談会録

 自身の自己研鑽に向けて認定を取得~自信を持って商品を提案できるようになった~

―加藤   はじめに、みなさんの「損害保険トータルプランナー」認定取得のきっかけを教えてください。

 

鈴木     私は、募集人としてお客さまに対応する機会が増えるに連れて、自身のレベルアップの

        必要性を感じるようになりました。

        自動車整備工場を営む夫との結婚を機に募集人として働き始めましたが、当初は商品

        パンフレットの記載を説明し、満期対応や契約更改といった一通りの手続きを行うことが

        精一杯で、お客さまの真のニーズに応えられているとは言いにくい状態でした。

        一方で、お客さまにとっては、保険加入にあたり代理店の種類・募集人のレベルは関係ない

        ので、代理店・募集人によって受けられるサービスや得られる情報に大きな差があっては

        いけないと常々感じていました。

        そこで、一人の募集人として、お客さまの期待に応え、一層の安心を提供するために必要な

        知識・スキルを修得したいと思い、コンサルティングコースを受講しました。

 

岡部     私は、お客さまに保険を提案するうえで必要だと思う資格は全て取得するようにしています。

        「損害保険トータルプランナー」は、損保協会が認定する募集人資格の最高峰なので、

        損害保険代理業に携わる以上、取得必須の資格だと考え、挑戦を決めました。

        また、当社では従業員に対しても認定取得を勧めています。

 

中島     当社も社長が従業員の認定取得を推奨しているので、社内には認定取得を目指す雰囲気

        があります。

        私も社長の勧めがあり、認定を取得してみようと思いました。

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座談会の様子

―加藤   みなさんなりの「志」があり、認定取得を決断されたのですね。

        それでは、受講されたコンサルティングコース教育プログラムに対する感想や、受講前と

        受講後を比べたときのご自身の変化を教えてください。

 

鈴木     募集人になる前は、「保険は勧誘されるもの」というマイナスイメージを持っていたこともあり、

        募集人の仕事を始めたころは、自分の業務に戸惑いを感じていました。

        しかし、教育プログラムの科目1「保険概論」で、保険の歴史や役割を学習する中で、保険の

        仕組みや必要性を理解することができ、この戸惑いは解消されました。

        さらに、保険によってお客さまを助けるという使命感が芽生え、自分の仕事に誇りを持てるよう

        になりました。

        受講時の目標だった自身のレベルアップについては、以前よりもお客さまが認識していない

        リスクを説明し、それに対応する商品を提案できるようになったので、達成できたと思います。

        また、それだけではなく、お客さまの立場を考え、自信を持って、保険提案ができるようになった

        と思います。

 

中島     募集人としての使命については、私も教育プログラムの受講を通し、深く考えることが

        できました。

        印象に残っている内容は、科目4「職業倫理」のセミナーで行ったグループディスカッションで、

        ある事例を用いて、自分ならお客さまに対しどのような対応をするかを話し合ったことです。

        最初、私には「これが正解だ」という答えがあったのですが、他の受講者の考えを伺う中で、

        お客さま対応に正解は1つではないということに気づき、募集人としての仕事の奥深さを

        感じました。

        それ以来、お客さまのために自分が何をするべきかを一層意識するようになり、判断に迷う

        案件は一度持ち帰って他の社員にも相談するなど、対応の幅が広がりました。

 

岡部     私は、セミナーの中で「ワンストップ・ソリューション」を行う代理店・募集人について説明を受けた

        ことが印象に残っています。

        当時は、今後代理店として生き残っていくために、「お客さまに選ばれる募集人とはどのような

        存在なのか」を考えており、私なりの答えは「お客さまのどのような相談にも答えられる存在」、

        「この人に任せておけば大丈夫と言ってもらえる存在」でした。

        そのため、「ワンストップ・ソリューション」という言葉を聞いて、自分の考え方に自信を持てたと

        同時に、「損害保険トータルプランナー」として、お客さまに必要とされる存在にならなければと

        強く意識するようになりました。

 

―加藤   みなさんの意識面で大きな変化が見られましたが、知識やスキルの面ではいかがでしたか?

 

岡部     認定の取得を通じて、保険募集に必要な周辺知識が増えたと感じています。

        お客さまへの提案の幅を広げる重要性も改めて実感しました。

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鈴木     知識・スキルの修得は自信にも繋がり、募集人として重要な

        ことだと思います。

        スキルという点では、科目7「日常生活に伴うリスクとライフ

        サイクルに応じた保険コンサルティング」のセミナー講師の

        解説は、周囲の受講者も自然と聞き入る巧みなものでしたので、

        受講以降はお客さま対応に取り入れ、実践するよう、

        心がけています。

 

―加藤   教育プログラムは、みなさまの知識・スキルの習得と、意識の改革にお役立ていただけた

        ようですね。

 

 女性の損害保険トータルプランナーとしての活躍~「自分らしさ」を意識したお客さま対応~

―加藤   本日は女性の「損害保険トータルプランナー」の皆さまにお集まりいただきましたが、女性だから

        こそできることや、苦労した経験などがあればお聞かせください。

 

鈴木     普段、私が顧客として商品の説明を受ける際、説明内容に物足りなさを感じる一方で、

        質問しづらく諦めてしまうことがあります。

        そのため、私はお客さまに、「些細なことでも聞いてください」と必ず声をかけ、自分自身の経験も

        交えながらお話するなどして、相談したいと思ってもらえる関係性を築くことを心がけています。

        お客さまの中には遠慮しがちな方もいらっしゃいますので、ちょっとした一言を添えるだけで

        次第に話が弾むこともあります。

 

岡部     素晴らしい心遣いですね。女性だからこそというテーマからは少し離れるかもしれませんが、

        女性でもトップになれるチャンスがあるということは、代理店を経営するうえでの魅力の一つ

        だと思います。

        私は現在、代表取締役を務めていますが、もっと女性の経営者が増えたら嬉しいです。

 

中島     女性ならではの苦労としては、営業に来るなら男性社員を連れてきてほしいというお客さまや、

        女性というだけで信頼できないと思われるお客さまがいらっしゃることでしょうか。

        特に、私のような若手かつ女性の募集人は、お客さまに募集人として認めていただくまでに、

        苦労することが多くあるかもしれません。

        私は、名刺に「損害保険トータルプランナー」の称号とシンボルマークを入れています。

        初めてご挨拶するお客さまには、損保協会が認定する最高峰の募集人資格を持っていることを

        提示することができ、お客さまからも一目置いていただけているように感じています。

 

岡部     私も、過去には、女性だからという理由でお客さまから誤解された経験がありました。pict4

        しかし、自分がこれまでチャレンジしてきたことに自信を持ち、

        真摯にお客さまに向き合えば、担当者が男性なのか、

        女性なのかは関係なく、「私自身」を信頼してくれるようになると

        考えています。

        他の代理店でも同じ補償を提供できる商品が販売されている

        のを承知しているお客さまから「あなたのところで保険に入りたい」

        と言ってもらえた時は嬉しかったですね。

       

―加藤   「私だからお客さまに信頼してもらえる」というお話もありましたが、皆さまは募集人としての

        「自分らしさ」を出すために、どのようなことを心がけているのでしょうか。

 

中島     私が担当するお客さまには年上の方が多いこともあるので、商品の提案の際などは、保険の

        プロとして上から目線での説明に聞こえないよう、謙虚でいることを心がけています。

        また、お客さまの質問に対し、わからないことは素直に「わからない」と伝えたうえで、一度

        持ち帰って後日回答することもあります。

        即答できれば一番よいのですが、誠実な対応をすることで信用してもらえ、お客さまも気軽に

        質問をしてくれるようになったと感じています。

 

鈴木     お客さまに対して「わかりません」と申し上げることは、勇気が要りますよね。私も、「背伸び

        しすぎないこと」を意識しています。

        理想を一度に全て実現しようとするということは難しいので、成長のために一歩一歩挑戦する

        ことを日々心がけています。

 

―加藤   その他に大変だったことなどはありませんか?

 

鈴木     お客さま対応ではないですが、子育てをしながら、通常の仕事に加えて、勉強をすることはやはり

        大変でした。

        ただ、損保大学課程は自学自習の部分も多く、自分で計画を立てながら学習ができたので、

        よかったです。

 

 今後「損害保険トータルプランナー」として目指す姿~さらなる高みを目指して~

―加藤   今後、「損害保険トータルプランナー」として、皆さまが目指す姿を教えてください。

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中島     複雑なリスクを抱える企業が多い中、自社のリスクを適確に

        把握し、必要な対策を講じている企業が少ないと感じています。

        私は、そのような企業に対して、単なる保険提案を行うのではなく、

        どこまで保険でカバーすればよいか、保険に代わる手段がないか

        など、企業のリスク対策を一緒に考えられる、トータルリスク

        マネージャーとして「損害保険トータルプランナー」を名乗って

        いきたいと考えています。          

 

     お客さまが募集人を最も必要とするときは、事故に遭われたときではないかと思います。

        事故対応時のお客さまサポートはとても重要な役目だと考えています。

        事故に遭われたたお客さまは、これまで事故の経験もなく、パニック状態になられている方が

        ほとんどだと思います。

        複雑な保険金請求の手続きなどの場面で、損保大学課程で修得した知識なども活かしながら、

        お客さまと保険会社との架け橋として、事故対応に積極的に関わり、お客さまに寄り添った

        存在でいられるようになりたいです。

 

岡部     お客さまに対するトータルコンサルティングを行うことができ、「岡部さんに任せておけば安心」

        と言ってもらえる存在でいたいです。

        そのような存在になるためには、幅広い周辺知識を、なるべく深い部分まで修得し、損害保険

        以外にも専門といえる分野を持つことが重要だと考えています。

        お客さまに提供できるサービスの幅を広げることが満足度の向上に繋がっていると実感して

        います。

        これからもお客さまに対するトータルコンサルティングを行えるよう、成長していきたいです。

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―加藤   それぞれ目指す姿は異なるものの、目標に向かって努力を

        惜しまず、自身を高めるために挑戦し続ける姿勢はとても大切

        だということですね。

        今後も、「損害保険トータルプランナー」としてご活躍いただき、

        募集人のリーダーとして、他の募集人をリードしていただくことを

        期待しています。

        本日はありがとうございました。